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無機の歴史と信頼
無機・有機ハイブリッド塗料のパイオニアとして昭和57年、水性無機高分子塗料のパイオニアとして大日技研工業が設立されました。折しも日本国内に第二次オイルショックが起きた数年後のことです。石油枯渇問題が提起されはじめ、化石燃料に代わる代替燃料の開発が望まれるころ、同じように原油を原料とする塗料も同じような問題にさらされていました。
またVOCによる環境汚染が問題になり始めたころでもありました。光化学スモッグなどの原因となるVOCの主な原因は塗料にある、このままでは塗料が使えなくなってしまうという危機感の中、開発が進められました。
現在は、環境負荷についてLCA(ライフサイクルアセスメント)方式に基づいて数値を算出し、影響の度合いを判断するのが一般的になっています。たとえば、使用済みのものを別のものに加工してリサイクルする行為は一見すると資源を有効に使った環境に良いことのようですが、加工の際に大きなエネルギーを消費していては、かえって環境へのエネルギーが大きくなってしまいます。LCAは「生産から廃棄まで」一生の間にどれだけ環境に影響を及ぼすかを見る考え方です。
塗料は塗料生産、塗装、廃棄の際に比較的大きな環境負担が生じます。LCAの考え方に基づくと、それらを減らすことに対しては、基本的なことですが、長持ちさせることが最も有効です。つまり「強い塗料」を作ることです。「それではメーカーも塗装業者も仕事が減り困ってしまうではないか」という声もありましたが、地球環境がもはやそんなことを言っていられない状態になっていると感じました。
強い塗料とは、耐久性が著しく高く、またはがれることのない塗膜。かなり難しい要求といえますが、それを可能にするのが水性無機系塗料でした。
昭和57年の設立以来、大日技研工業は一貫して水性無機系塗料の製造に取り組んできました。多くの建材の主な材料である無機系下地に浸透して固着するため、強固な接着力で決してはがれない特質があります。また有機塗料と違い水蒸気の浸透力があるため、強い撥水性で建物を保護しながらも、自然な状態を保つ機能や紫外線による劣化がほとんどないなど、超耐久性を飛躍的に高めるこれらの特徴もすべて「無機」をベースにしたからこそ実現したものです。細かな化学的・技術的説明はここでは書ききれませんが、高い耐久性と強靭な接着性という特性だけを見ても、間違いなく環境負荷低減につながる材料だと言えます。
すでに多くの実績を上げてきた水性系無機系塗料ですが、今後は特に環境負荷の低減に貢献できる材料という面が重みを増すことでしょう。またそこに、水性無機系塗料の大きな可能性があると感じています。