— 朝日新聞デジタルより抜粋 —

各地のペンキ職人たちでつくるNPO法人「塗魂ペインターズ」が、福島県双葉町で9日から実施したボランティアでのペンキ塗りを11日、予定通り終えた。東日本大震災の遺構として残される双葉南小をきれいに塗り替えた。

北海道から九州まで、全国から駆けつけたのべ250人のペンキ職人が参加、2階建ての同小の外壁を塗った。2011年の震災から手つかずだったため、ペンキは所々はがれ、ひび割れている場所も。職人たちははけやローラーで素早く、丁寧に作業をしていった。

双葉南小出身の伊沢史朗町長は「建物は劣化していくものだが、外壁塗装をしていただいたおかげで、寿命が延びた。小学生たちがどんな思いで避難したのか、原子力災害で人はどんな思いになるのか伝える施設にする」と感謝と決意を語った。

— 福島民友新聞みんゆうNetより抜粋 —

塗魂ペインターズは「塗装でできる社会貢献」をコンセプトに２００９年９月に結成。日本全国の塗装会社約２５０社の社長ら有志で組織し、国内外の学校や公園などで１７０回以上の活動実績がある。塗料や足場などの協賛を得る一方、交通費や宿泊費などは自腹で活動を続けていて、本県での活動は初めて。

双葉南小は東日本大震災と東京電力福島第１原発の影響で１３年にわたって手つかずのままで、外壁や天井が剥がれ落ちたままになっている。同法人は昨春から町と調整を重ね、活動が実現した。

９日は約３０人のペンキ職人が集まり、校舎正面の外壁と天井の塗り替えに当たった。ローラーやブラシを使って熟練の塗装技術を施し、震災からの双葉の復興と再生を願って校舎に”塗魂”した。