近頃は特殊塗料や高級塗料が随分と増えてきて、何かしら『シリコン塗料』は、あまり良くないというイメージがあるみたいですが、なにがなにが、シリコンは良いですよ。本来、外壁に塗る塗料なんてのは、4、5年ぐらいから急速な劣化が始まって、そんなに長持ちするものではなかったのです。それをシリコン塗料が世に出てから、対応年数もメーカー発表で10年を超えてきた…。今から10年ほど前かな…。その時は、凄い事だったのですから。セラミックを配合したのも、シリコンが初めてじゃないかな、親水性という塗膜の表面効果を求めてそうした訳だけど、このシリコンってもの『低汚染』って言ったところで、バンバンに『水アカ』付くし、汚染するし、あまりメーカー発表のカタログ等を信用する訳にはいきません。『シリコン樹脂のクリヤー』なら私は信用していますがね、着色材のシリコンは今や『チョーキングが早い』、『色落ちが早い』、『低汚染らしからぬ』と3拍子揃っていると思っております。 問題は『シリコン塗料』を塗る前に、『下塗り』と『中塗り』をどうするか、または『シリコン塗料』を塗ったあと、クリヤーかコーティング材で保護してあげるかを必死になった方が早いですね。だって、私が塗料作る訳にいきませんもの。だから、うちでは『ウレタン』や『アクリル』は、よっぽどのお施主様の指示がない限り扱いません。もう使用禁止にしちゃいました。 フッ素1回塗りより、ペンキ10回の塗膜の方が、めっちゃいいのは知ってますが、とにかく昨今、あい見積りとなると、決まってほとんどの方がシリコンですもの、うちもおのずと『シリコン』を見積りますよね。シリコンでも実に何通りかあるのですが、うちでは『シリコン』でお塗りする以上、一番シリコン樹脂の含有量の高いものを使用しています。それが基準です。シリコン樹脂20%を切る『シリコン塗料』もありますが、確かに『シリコン塗料』には違いありません。麻布では『プチ・シリコン』と呼んでおります。 その基準で使用しているもの、これがエスケー化研の『水性セラミシリコン』です。シリコン樹脂含有率は確か『45~65%』含まれ、シリコン塗料の中では最も多い方です。『シリコン』を使う場合、素地に応じた下塗り材・中塗り材の塗料の『決定』と上塗りシリコン塗料の『希釈率』と仕上がり後、クリヤーでコーティングするかしないかを考えること…、それが一番大切と思ってやっております。あと、塗り回数ですね。低汚染性でも汚れは付く、必ず付く…。だいたい、そんなもんですよ。ならば、塗り回数を増やしてあげるべきです。しかも『無希釈』でね、要は『塗膜の規定量以上のもの』を造膜してあげるのです。 これが、一番お客様が喜び、自分自身も安心がかえる…やっと10年持つ。そういう事です。まぁ、麻布が『シリコン』で、よそ様とあい見積もりになっても、条件が違いますから、はなから合わない。これも、シリコンを塗ってその後どうなるか…を知っているからこそです。どんなけ、実際に見てきたか。随分、色々な実験もしましたが、万能優秀なシリコンくんは他に神経を尖らした方が良いですよ。 汚れるものは、汚れる。色飛びするものは、色が飛ぶ。中々、10年は持ちません。ですから『10年ごとに塗り替える』という大前提を決めてしまうことです。そうすれば、リーズナブルで一番お値打ちではないでしょうか。『珪素分子と酸素分子の強力な結合で~それをシロキサン結合と言い~』など色々言われますが、だからどうなんだ!!と言われたら、10年に1度塗り替えが必要な塗料です、とお答えしております。一般的に一番需要がある塗料です。 |
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その1…現場調査が一番大事 そもそも、見積りを出す前に、現場調査するはずです。その時に『どこが汚れているのか』、『どこに藻がついているのか』、『どこが色あせていたか』の3点をチェックすること。そして下塗り時に対策を! その2…カタログを鵜呑みにするな その3…シリコン樹脂No.1を選べ その4…下塗りと中塗りが大事 その5…無希釈で塗る その6…塗り重ねが大事。とにかく重ねろ その7…仕上げにクリヤーを塗る |
総評 |
シリコン塗装のコツは『汚れやすい』と逆にとらえて、下塗りや中塗りで工夫する。建物の作りや構造によって『ここは汚れやすい』とかを、しっかりと把握して、その部位のみ工程や回数を変えてあげること。 要は塗り方が大事。これは、私の過去に塗った(見習工も時から)現場を見ての意味のある意見。最長で12年までの物件を最低1年に1回は、劣化具合を見て回っている。経験上の実践論だ。10年は持たせてあげないと、お客様がかわいそうだ。 |
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